がん

2022.8.17

がんの原因 遺伝・免疫・代謝から考える

がんの原因 遺伝・免疫・代謝から考える

 

 

がんはどのような病気なのかご存じですか?

 

 

がんの原因と言われる要因は

・遺伝子

・免疫

・代謝

と言われています。

病院の先生によって意見が分かれるのですが、それぞれの考え方をお話していきます。

 

 

遺伝子

 

がんは正常細胞の遺伝子が壊れてしまって

不良品となってしまったことでがん細胞としてできてしまいます。

一度壊れてしまった遺伝子は元には戻らないので切り取らないといけません。

体内にがん細胞があるとどこかで暴れ出してしまうかもしれません。

 

このような研究は日々行われています。

この研究の結果をベースに保険医療機関での治療が進められていて

遺伝子が壊れた細胞、すなわちがん細胞は取り除く。

これが唯一最良の治療法である、と考えられています。

 

例えで言うとがんは老化です。

おじいさん・おばあさんが少年・少女に戻りますか?

戻りませんよね?

それと同じように正常だった細胞が不良品(がん)になってしまった。 戻りますか?

これも正常には戻りません。

 

では、できてしまったがん細胞はどうすればいいのか。

手術で切り取る

放射線で叩く

抗がん剤で目に見えないがん細胞を追い込む

 

というのが遺伝子という視点から考えたがんです。

遺伝子から考えるというのは医学的に定説となっています。

 

 

 

免疫

私たちの体の中に毎日数千個のがん細胞ができているという事はご存じでしょうか?

健康な人でもがん細胞を持っているのですが、なぜその人たちはがんにならないのでしょうか。

 

人間の体内には免疫細胞があり、がん細胞と戦って、

免疫細胞が勝っていればがん細胞を抑えることができるのです。

しかし、何らかの原因でがん細胞が勝ってしまうと

がん細胞はそこから陣地を広げていってしまいます。

 

では、がん細胞が広げた陣地を狭めていくにはどうしたらいいのか。

再び免疫力を高めて元に戻すことでがん細胞の居場所はどんどんなくなっていきます。

免疫の考え方では一度がんと診断されても、再び免疫力を上げることにより

がん細胞は小さくなる、元に戻せる、という風に考えられています。

 

代謝

代謝から考えるがんの原因は、

・なぜがん細胞ができてしまったのか。

・いつも通りの遺伝子として新しい細胞を作ってくれなかったのか。

・なぜ免疫細胞の元気が無くなってしまったのか。

ということです。

 

これらは環境が影響しています。

血流不良や低酸素の状態が慢性的に続くとがんにとっては住み心地の良い環境になります。

正常細胞は糖質も使いますが、肺に取り入れた酸素を使ってその酸素を赤血球が細胞に運び酸素を取り入れる、

取り入れた酸素をミトコンドリアと呼ばれる細胞小器官でエネルギーに変える、

という大きな流れがあります。

 

一方でがん細胞は糖質中心でエネルギーを作っています。

正常細胞が行っている流れの途中の糖質だけでエネルギーを作って使っています。

 

このように明らかにエネルギーの使い方が違います。

 

この差を治療戦略に取り入れているのが代謝から考えるがん治療です。

がん細胞が好む環境をなくすために糖質をカットしたり、全身に酸素が行渡りやすくなるよう血流の改善を行う。

そうすることでがん細胞は生き残りにくくなります。

 

代謝の考え方は、一度がんになっても元に戻ることができる、というものなのです。

 

 

遺伝・免疫・代謝それぞれの考え方は

・遺伝子:一度がんになったら元には戻らない。手術・放射線・抗がん剤による治療

・免疫:一度がんになっても免疫力を戻すことで元に戻る。

・代謝:一度がんになってもがんが好む環境を改善すれば元に戻る。

 

となります。

遺伝子のみ、「元には戻らない」という考え方ですね。

 

 

 環境情報

また、環境情報と言うものがあります。

今までお話しした遺伝・免疫・代謝は体の中で考えた要素です。

 

私たちは日々環境の中で生きています。

細胞は日光を浴びたり、気温が上がったり下がったり放射線に当たったり、いろんなものを食べます。

人間関係の中でメンタルに刺激を受けることもあるかと思います。

これらの環境による情報が間接的に血流不良や糖質中心の体の原因になったり、

免疫細胞の活動性に影響したりします。

また、放射線は直接的に遺伝子の変異をおこしてしまうようなこともあります。

環境情報に原因がある場合はその原因を取り除いてあげることで、がんの動きは弱まると言う考え方もあります。

温泉や食事などの自然療法なども環境情報から考えられています。

 

 時代劇かサスペンスか

ここまで病院の先生の立場から考えたがんについてお話ししましたが、ここからは視点を変えて、患者さんの立場から考えてみたいと思います。

 

がん治療を物語にして考えてみると一つは時代劇。

時代劇は先ほどの考え方で言うところの遺伝子です。

時代劇は主人公が悪者をやっつける。悪者が誰なのかも最初からハッキリしています。

がんに当てはめると主人公は患者さんと病院の先生。悪者はがん。

患者さんと先生で協力して手術や放射線・抗がん剤を使いがんをやっつける。

 

もう一つは推理小説やサスペンス。

これは先ほどの話でいうところの免疫と代謝になります。

推理小説やサスペンスは時代劇と違い登場人物が沢山出てきます。

例えば大きな屋敷が舞台ならメイドさんや運転手さん庭師など様々です。

事件が起きたら主人公が推理をして登場人物の中から犯人を捜していき、犯人を見つける。という流れになります。

 

これをがんに当てはめると、時代劇同様主人公は患者さんと病院の先生。

沢山の登場人物はがんになってしまった原因。

時代劇との違いは誰が犯人か最後までわからない、という点です。

沢山いる登場人物の中から犯人を探し出す。

患者さんと病院の先生ががんになった原因の中から犯人を捜す。

 

このように考えることができます。

 

 

 

がんという病気は一度取ってしまえば終わりではありません。

何年か経って再発する場合もあります。

がん治療というのは長い闘病生活が必要となります。

 

病院の先生に任せっきりになるのではなく患者さん自身も、がんとはどのような病気なのかを考えて先生と一緒に考えるようにしていきましょう。

そうすることで、がん治療が良いように変わっていくかもしれません。

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