がん

2020.6.10

セカンドオピニオンの流れ、セカンドオピニオンで聞きたい内容

今回は「セカンドオピニオンの流れ」「セカンドオピニオンで聞きたい内容」についてお話していきます。

 

セカンドオピニオンとは主治医の先生以外の先生のところに治療などの相談に行くことです。

「主治医の先生に悪いな」「ちょっと言いにくいな」と感じる人も多いと思いますが、そんな風に感じる必要はありません。

 

 「がん対策基本法」第二条が記されていますが、その中でも

)がん患者の置かれている状況に応じ、本人の意向を十分尊重してがんの治療方法等が選択されるようがん医療を提供する体制の整備がなされること。

 

とあります。

 

このように患者さんには治療法を選択する権利が法律で保障されています。

提案された治療方法を受けるか受けないかは、自分の希望として、意志表示として言って良いのです。

 

先生が提案してくれた治療法を受けるか受けないかの判断はどうすれば良いのでしょうか?

その治療法に対してのアドバイスをしてくれるのは誰ですか?

知り合いから色々なことを教えてもらうけど専門家の先生ではないし、お医者さんの知り合いもいない。

どうしたらいいのかわからない。

 

と困ってしまう方が大半かと思います。

 

 そのような時に活用してもらいたい制度がセカンドオピニオンです。

 

セカンドオピニオン

もちろん、担当の先生からの説明で納得できればセカンドオピニオンを活用する必要はありません。

セカンドオピニオンの目的は、診断や治療方法について担当の先生以外の先生の意見を聞くことです。

別の先生の意見を聞くことで患者さんがより納得のいく治療を選択することを目指すことです。

 

まず、どこの病院に聞きに行くのかを決めましょう。

次に、その病院に連絡をしてセカンドオピニオンを受けたいと言う旨を伝えると、訪問日、担当の先生の名前を教えてくれますのでそちらもメモしておきましょう。

 

セカンドオピニオンに行く際に用意しておかないといけないのが「診療情報提供書」です。

これは今診てくれている先生に依頼すると作成して貰えます。

作成に当たり文章料として5000円~10000円費用が掛かり1週間ほど時間を見ておきましょう。

また、診療情報提供書をどの病院の何先生宛に作成するのか聞かれますので、決まっているなら答えましょう。

そうすると宛名を書いたものを病院が用意してくれます。

 

しかし、どこの病院に行っていいのか、いろんな情報がありすぎて決め切れていない場合もあります。

そのような時は正直に伝えてお願いしてみてください。

それでは出せないという先生もいますが、わかりましたと言って用意してくれるはずです。

 

セカンドオピニオンで相談にのってくれる先生はこの診療情報提供書を基に意見を言ってくださいますので必ず用意しておきましょう。

 

 

「さぁ、セカンドオピニオンの受診日だ。」

「先生に何を聞こうかな?」

では遅いです。

 

セカンドオピニオンの時間は長くて1時間です。

話をしながら、質問をして、説明を聞いてとしているとあっという間に過ぎてしまします。

 

せっかく担当以外の先生の意見を聞くことができるのに、なにも情報を持って帰ることができなければ、セカンドオピニオンを受けた意味がありません。

 

そうならない為にも事前に聞きたい内容をまとめておくと良いでしょう。

セカンドオピニオンで聞きたい内容

主に次のような項目が、セカンドオピニオンで聞くことになるでしょう。

 

・診断について

・検査について

・悪性度について

・治療方法について

・医療機関について

・治療費について

・治療計画について

 

とありますが、

そもそもがんという診断は病理の先生が顕微鏡で細胞をみて、がんと診断すればがんということになります。

 

しかし、がんである可能性は高いですが、がんじゃない可能性もあります。

 

では、正確にわかるのはいつになるのでしょうか?

それは手術で見てみないと分かりません。

病理の先生が手術中にそばに居て、すぐに診断を行います。

その結果がんだと診断されたらがんに向けての治療をさらに続けていきます。

このようにギリギリまで分からないので、がんと診断されたからと言って、鵜呑みにはせずに詳しく質問してみましょう。

先生も人間ですので同じ細胞を見ても100人が100人がんだと言うわけではありません。

ですので、がんと診断されたときに、まず「がんという前提」で治療法を選ぶと同時にもう一つ「これは本当にがんなのか」を疑いましょう。

 

それを踏まえて検査も行いましょう。

「画像診断を行っただけでがんだと診断された」

ということもありますし、通常の血液検査だけ行い腫瘍マーカーの検査を行わないこともあります。

画像診断だけだと、手術後に画像上は消えたことが確認できますが、画像では見つけきれないところにがんが残ってしまっているかもしれません。

なので、手術前には必ず腫瘍マーカーの検査を行い手術後の腫瘍マーカーと比較し、がんが減っていることの確認をしましょう。

病院によっては検査が十分に行われない場合もあるので、本当に行った検査で十分足りているのかの確認を行いましょう。

 

悪性度についてですが、

急いで治療をしないといかないのか。

時間に余裕があるのか。

それによってご自身のイベントや仕事の計画を立てることができます。

 

 

これまでの診断、検査、悪性度を踏まえて提案された治療法で本当にいいのか。

また医療機関はそこでいいのか。

 

同じ外科の先生であっても積極的に切ってくれる先生と、リスクを侵さないようにする先生とがいますし、先生によって得手、不得手の治療法がありますのでそういったところも相談すると良いでしょう。

 

悪性度と関係してきますが、治療計画についても相談しておくと良いでしょう。

例えば「しばらく経過観察しましょう」と言われた。

先生達の日程の調整が難しく手術が先延ばしにされてしまった。

 

自身の悪性度でゆっくりしていて大丈夫なのか。

セカンドオピニオンの先生の病院なら早くできるのか。

 

などと聞いてみましょう。

 

 

自分の話をし始めると1時間なんてあっという間に過ぎてしまいます。

セカンドオピニオンを受けようと思ったら、病院によって差があるかとは思いますが4万円程の費用が発生します。

なので、その時間を有効に、濃いものにする為にも事前に聞きたいことを用意して、聞きたいことは全て聞き切るようにしましょう。

また、ボイスレコーダーを用意したり、ご家族の方と一緒に行って聞き逃しのないようにし、後日聞き直せるようにしておくとより良いでしょう。

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