がん

2020.9.25

「血液のがん」と言われる白血病 池江璃花子さん復帰おめでとうございます

皆さんは白血病という病気がどのようなものなのかご存じでしょうか。

近年では水泳の池江璃花子選手が白血病を患ったが、復帰したというニュースが記憶に新しいのではないでしょうか。

 今回はその白血病についてお話していきたいと思います。

白血病とは

白血病は「血液のがん」というのは聞いたことがある人も多いでしょう。

がんという病気は、細胞が無限に増殖する病気です。

肺がんや皮膚がんでもある程度の大きさで留まってくれれば「おでき」ですが、留まらずにどんどん大きくなってしまうのががんです。

白血病と聞くと、何か特別な病気なのかと考えられる方がいらっしゃるかと思いますが、がんと同じで、十分な細胞分裂を行えない細胞が無限に増殖してしまう。

その増殖する場所が肺や肝臓で行われれば、肺がんや肝臓がん。

骨髄で行われれば、白血病と呼ばれるのです。

 

白血病の場合は血液の中にある細胞が無限に増えるので体中を巡ってしまい留まりません。

 

血液の中にある細胞は

 

・赤血球

・白血球(リンパ球・顆粒球)

・血小板

 

とあり、血液は骨髄で作られています。

 

 

白血球の役割は主に外から侵入した細菌などの外敵から身を守る防御や免疫に関わる働きを担ってくれています。

しかし、白血病になると骨髄中で骨髄芽球(白血球になる過程の未熟な細胞)に異常が起こって、がん化した細胞(白血病細胞)が骨髄で異常に増えます。

骨髄で異常に増えた骨髄芽球は未熟なまま骨髄から出ていきます。しかも量をコントロールすることができないので大量に骨髄から出てしまい、血液とともに全身を巡ってしまいます。それが結果として身体に悪い作用をもたらしてしまうのです。

 

年齢による白血病のリスク 

白血病を患ってしまった人と聞くと、水泳の池江璃花子選手や、一世を風靡した『世界の中心で愛を叫ぶ』のヒロインなど若い人が患ってしまうイメージを持たれている方も多いかと思いますが、白血病は若い人だけでなく高齢の人も患ってしまう病気なのです。

 

若い人が患う白血病と高齢の人が患う白血病では、白血病の種類としては同じものもあれば同じじゃないものもあります。

 

 

例えば急性骨髄性白血病(AML)は若い人に急に出てきます。

しかし、高齢の人にも急に出てくることがあります。

その理由はまだはっきりとわかっていませんが、若い人に多いと言われてがんの中でも異質だと言われています。

 

一般的に大抵のがんというのは老化や自分が作った悪い環境が原因と言われています。

その悪い環境に適応してきた自分の細胞がだんだんがん化し大きくなっていきますので、ある程度の年齢、成人になってからがんになる。

というと言うのが一般的な考え方です。

しかし、白血病はそのイメージと異なり若い人や子供であっても患ってしまいますのでがんの中でも異質だと言えます。

 

骨髄というところはものすごい勢いで赤血球や白血球を増産しています。

そこで血液細胞の遺伝子がおかしくなってしまうと、血液とともにものすごい勢いで体中を巡ってしまい急に症状として出てきます。

 

白血病は年齢による症状のリスクは少ないかと思いますが、若い人や子供であっても患う可能性の高いがんと言えるでしょう。 

 白血病は先天的?後天的?

白血病は先天的なものなのか。後天的なものなのか。

先天的という言葉は遺伝子に異常がある。という言葉に言い換えれますが、遺伝子の中の染色体レベルで異常が見つかった。

それが原因で白血病になっているという説明をされることはよくあります。

 

しかし、その染色体の異常は生まれた時からの異常なのか骨髄から造血をしているときに起きた異常なのかはわかりません。

成人T細胞白血病というものがありまして、これは母親の母乳などから後天的に白血病の原因をもらってしまい発症するものなのですが、すぐに発症するわけではなく50代60代になったときに発症することがあるといわれています。

全員が発症するわけでは無いのですが事前に検査を行っておくことで発症リスクの有無を知ることができます。

発症リスクがあると分かったとしてもその時は治療を行いませんが、発症した時の白血病の種類がわかるので事前に治療の戦略を立てることができます。

 

というように白血病の種類によっては先天的か後天的かがわかります。

 

また、世界保健機関(WHO)では国際疾病分類という病名リストを作っていて、

その中に白血病の種類は50種類以上あります。

細胞の種類ごとに名前をつけているので50種類以上となっているのですが、

大きく分けると白血球・骨髄細胞系とリンパ球系と2種類に分けることができます。

 

白血病の治療方法と費用

  白血病の治療と聞くと、

「治療費がたくさんかかる」

「医療資源をたくさん使っている」

というイメージを持たれている方は多いのではないでしょうか。

 

保険診療という意味での治療費は、病院の経費としては何千万とかかっているかもしれませんが、高額療養費制度という制度があるので、負担額は10万円程度に収まります。

 

医療資源については、免疫抑制という治療法を選択したときにたくさん使います。

免疫抑制というのは、がん細胞をすべて攻撃します。少しでも残っているとがん細胞はどんどん増殖してしまいますので、骨髄にある正常細胞からがん細胞まですべてを攻撃して少しもがん細胞を残さないようにします。

このような治療法を選択すると身体が、ばい菌に弱くなってしまうので集中治療室(ICU)に入り無菌状態の中で回復を待って体の中からがん細胞が無くなり、十分な数の血液(赤血球・白血球)ができるのを待ちます。

 

骨髄移植も白血病の治療として行われます。

骨髄は腰などの硬い骨の中にあるのですが、

骨髄移植と聞くと「骨を削る」と思われがちですが、そんなことはありません。

移植という言葉から手術室でメスを使うとイメージされますが、実際は点滴のように体内に骨髄を入れていきます。

 

最近の骨髄移植では採血をして、採血した細胞の中にある骨髄になりうる細胞を培養する技術ができているので提供者(ドナー)の負担も少なくなってきています。

また、骨髄移植は高額療養費制度に含まれる治療方法となります。

 保険診療以外の治療法も視野に

保険診療内での治療は金銭的負担も限られているので非常にありがたいですね。

しかし、どうしても抗がん剤がメインになってきます。

これはどういうことかというと、「がん細胞を殺す、減らす」ということを重視しているということです。

「そんなの当たり前じゃないか」と思われかもしれませんが、どうしても正常な細胞にもダメージを与えてしまい、回復の遅れ、つらい副作用などが出てきます。

 

もし金銭的余裕があるならば「免疫療法」なども視野に入れても良いかもしれません。

これはがんを直接攻撃するわけではなく、免疫力を上げて、その「免疫細胞にがんをやっつけてもらおう」というものです。

副作用も非常に少ないです。

もし他の治療を検討される方は調べてみるのもいいでしょう。

 

※保険診療の抗がん剤治療を否定しているわけではありませんのでご了承ください。

 

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