「温水式床暖房ってどういうのなんだろう?」
「温水式床暖房っていっぱいあるようだけど、どれを選んだほうがいいかな?」
と、お考えの方やお悩みの方は必見の記事となっています。
床暖房の中では現在主流となっている温水床暖房。
種類も豊富で、いろいろな会社から販売されています。
本記事では、
- 温水式床暖房とはどのようなものか?
- 温水式床暖房の種類を網羅
- 各種類のランニングコストやメリット・デメリット
- 温水式以外の床暖房
を紹介しています。
筆者はよくこのような質問を受けることがあります。
※遠赤外線の健康への効果は「美容・健康・医療で大活躍!遠赤外線に秘められた6つの効果!」でご確認ください。
なお、この記事を読めば、「どの温水床暖房にすればいいか?」と悩む必要はなくなります!
目次
1 温水式床暖房の仕組みと種類
現在、床暖房の主流となっている「温水式床暖房」。その仕組みや種類をご紹介します。
さらに、温水式以外の床暖房についても簡単に紹介します。
1-1 温水式床暖房の基本的な仕組み
温水式床暖房は、床下に配管を通してその配管の中を温水が通ることで、床を温めます。
温水により床を温めるため、「温水式床暖房」といいます。
なお、この温水を作るための機器を「熱源機」といいますが、ここの種類により「ガス式温水床暖房」や「ヒートポンプ式温水床暖房」などといいます。この熱源機によりランニングコストや温まり方が異なります。
また、温水式床暖房の弱点として、この熱源機が必須であることで、熱源機を置くスペースが必要となります。小さなサイズのものもありますが、場合によっては置くことができない住宅もあります。
1-2 床暖房の種類
床暖房には3つの種類があります。
種類 | 特徴 |
温水式床暖房 | 本記事で紹介する床暖房。現在床暖房の主流となっている。床下に温水配管を通して、温水の力で床を温める。ランニングコストや初期費用は安め。 |
電気式床暖房 | 床下に電気パネルを敷き、電気パネルがあたたまり、床暖房を実現する。 温水式のように温水を作る装置が不要なため、省スペースでの設置が可能。 なお、初期費用は安めだが、ランニングコストが高くつきやすい。 |
遠赤外線式床暖房 | 電気式のように床下に遠赤外線を発するシート状の発熱体を敷き、遠赤外線の力で床を温めて、床暖房を実現する。電気式と同様、コントローラーのみで稼働し、さらには遠赤外線効果により床が自己発熱することで、ランニングコストが安く抑えられるのが特徴。商品によっては健康を売りにしているものもある。 |
温水式床暖房は大きく分けて以下の3つがあります。
種別 | 特徴 |
ヒートポンプ式(電気) | ヒートポンプ(エコキュートと同じ原理)を使用して温水を作り出す方式。自然の力(二酸化炭素)を活用するのでエコな床暖房 |
ガス式 | ガス燃焼による火力で温水を作り出す方式。火で直接温水を作るので、温水の出来上がりが早い。 |
灯油式 | 灯油燃焼による火力で温水を作り出す方式。火で直接温水を作るので、温水の出来上がりが早い。 |
2 温水床暖房の3つのメリット
現在主流の床暖房である、温水式床暖房を選ぶメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
なお、床暖房のメリットに関しては、「【徹底解説】床暖房メーカー担当者が語る失敗しない床暖房リフォーム」でご紹介しています。
温水式床暖房のメリットその①
温まりが早い
温水式床暖房は、床下にある配管内に温水が通れば床が暖かくなるため、床の温まりが速くなります。特に、直接火で温水を作るガス式や灯油式の床暖房は温水が出来上がるのも早くさらに効率的に暖まります。
床が快適な温度になるまでの時間 | |
ガス式や灯油式 | 45分程度 |
ヒートポンプ式(電気) | 1時間程度 |
※お部屋の環境や外気温、製品により異なります。 |
温水式床暖房のメリットその②
ランニングコストが安い
温水式床暖房は温水を作る部分の光熱費がかかるのみです。さらに、早く温まるので光熱費が抑えられます。
特にガス式や灯油式は、電気のように時間による値段の変動がないため、1日中どの時間に使っても高いや易いというものがなく、使いやすいです。
温水式床暖房8畳 | 約3,780円 |
電気式床暖房8畳 | 約6,100円 |
温水式床暖房のメリットその③
床下の故障が少ない
温水式床暖房は、床下にあるのは配管だけ。もちろん、配管に電子部品等は使用していないので、ほとんど故障することがありません。床下が故障してしまうと、床を全て剥がして調べることになってしまうため、故障しないことはうれしいところ。
温水式床暖房が故障する主な個所は温水を作るための熱源機になります。こちらは外に出ているため、故障しても修理は簡単です。ただ、修理費用はそれなりにかかることが多いようです。
床暖房の寿命は一般的に30年と言われており、床暖房は基本的に冬の期間しか使用しないため、10年以上は故障無しということがほとんどです。残念ながら、熱源機が故障した場合は20~30万円ほどかかるようです。
3 温水式床暖房を比べてみました
ヒートポンプ式、ガス式の2つについて比べてみました!灯油式温水床暖房もありますが、ガス式とほぼ同様になります。
ヒートポンプ式 | △ | ヒートポンプの費用がガス給湯器に比べると高め。約2倍程度 Panasonic製温水式床暖房8畳:約75万円 |
ガス式 | 〇 | ガス給湯器はヒートポンプの約1/2程度で導入可能 リンナイ製温水床暖房8畳:約60万円 |
ヒートポンプ式 | △ | 自然の力で温水を作るため、少し時間がかかる。床面が適温になるまでには約1時間程度 |
ガス式 | 〇 | ガスの燃焼力で温水を作るため、すぐに温水が出来上がる。床面が適温になるまでは約45分程度。 |
ヒートポンプ式 | 〇 | ヒートポンプ式は自然のエネルギーを使って温水を作るため、電気も大きく使用しない。 |
ガス式 | △ | 床暖房に利用する温水はすべてガスの燃焼により作られるため、光熱費は高めになりがち |
ランニングコストの目安(ガスや電気の契約条件や地域、住宅の状況により異なります。)
畳数 | ヒートポンプ式 | ガス式 |
8畳 | 2,800円 | 3,710円 |
10畳 | 3,900円 | 4,640円 |
12畳 | 4,900円 | 5,570円 |
16畳 | 6,500円 | 7,420円 |
※参考URL:https://enechange.jp/articles/gas-cost-floor-heating
ヒートポンプ式 | 〇 | 電気の力よりは自然の力を利用して温水を作るため、大きくエコに貢献 |
ガス式 | △ | ガスの燃焼により温水を作り出すので、天然資源を多く使ってしまうことに。 |
ヒートポンプ式 | × | エコキュートのような大型機械が熱源機として必要となる。熱源機を置くスペースを確保する必要あり。 |
ガス式 | 〇 | よくある室外機型の給湯器のため、スペースはあまり多くとらない。 |
筆者がオススメする床暖房はやはり、「ガス式床暖房」です。
ランニングコストは気になるところですが、床暖房なので暖房機能を重視したいところ。
ただでさえ温まるのが遅い床暖房なので、できるだけ早く温まってほしいです。
4 温水式床暖房Q&A
温水式床暖房を導入・設置を検討する際によくある質問をまとめました。
目安として床面の70%程度の設置がお奨めです。70%程度の敷き込み率であれば、お部屋もしっかり温めることができます。
5 温水式だけじゃない!いろいろある床暖房
床暖房には温水式以外にも「電気式床暖房」「遠赤外線式床暖房」があります。
それぞれ、メリットやデメリットが異なりますが、以下のような方は「電気式床暖房」か「遠赤外線式床暖房」がオススメです。
床下パネルとコントローラーのみでOKな電気式床暖房や遠赤外線式床暖房をオススメします!
5-1 電気式床暖房
電気式床暖房は、床下にニクロム線や銅線を這わせた電気パネルを敷き、床を温めます。
◎省スペースの床暖房
温水式床暖房のように熱源機が必要なく、床下の電気パネルとコントローラーのみで床暖房ができるため、省スペースで床暖房が実現できます。
◎工事が簡単だから工期が短い
また、パネルを配置し、コントローラーとつなぐだけなので、工期が短いことも特徴です。
△温度にムラが出る
電気式床暖房の電気パネルはニクロム線や銅線で温めることがほとんどであり、その部分の床だけが暖かくなります。温水床暖房に比べると温度にムラが出やすくなります。
×ランニングコストが高い
電気式床暖房は電気の力のみで床を温めるため、温水式や後述する遠赤外線式に比べると床が温まりが遅くなります。そのため、電気代も高くなってしまう傾向にあります。
5-2 遠赤外線式床暖房
最近、多く出回るようになってきた遠赤外線式床暖房ですが、基本的には電気が必要になります。
◎ランニングコストが安い
製品にもよりますが、他の床暖房に比べると1/2程度の光熱費で済むものもあります。遠赤外線式床暖房の場合は、基本的に床が遠赤外線効果により冷めにくくなっており、また、大量の遠赤外線で床を温めるため、最短10分程度で床が温まるなど、必要な電気代が少なくなる傾向にあります。
◎健康によい
遠赤外線が体に良いことは多くの方が知っていると思います。その遠赤外線を自宅にいながら大量に浴びることができるのが遠赤外線式床暖房のいいところ。特に遠赤外線の中でも特に体に良いとされている「育成光線」が大量にふく射されていることが証明されている床暖房もあり、健康も手に入れたいのであれば、オススメです。
◎畳部屋への導入も可能
遠赤外線式床暖房が可能にしたのが、断熱効果が高い畳への床暖房です。エアコンやストーブでしか温めることができなかった畳部屋も遠赤外線式床暖房であれば、床暖房だけで温めることができます。
×商品の見極めが重要
遠赤外線式床暖房の場合、電気式同様、床下に遠赤外線をふく射するパネルを敷き詰める方式の床暖房です。施工も簡単で、健康にもよいということで人気が出てきていますが、以下の点に注意してください。
・遠赤外線の質(どのように遠赤外線をふく射しているのか?)
⇒炭素繊維そのものから遠赤外線をふく射している商品とカーボン塗料から遠赤外線をふく射している商品ではかなり遠赤外線の質、特に育成光線の量が異なります。
・耐熱温度は何度か?
⇒遠赤外線式床暖房の製品の中にはあまり耐熱加工がされておらず、40度以上の高温に耐えられないものもあります。遠赤外線は温度が高ければ高いほど、大量にふく射されるので、耐熱がしっかりしていることで、より早く床を温めることができます。
・遠赤外線がふく射されていることが証明されているか?
⇒遠赤外線がふく射されていることをデータで証明している遠赤外線式床暖房メーカーはほとんどありません。この証明がされているメーカーをオススメします。
なお、上記3点を満たしている床暖房が先ほど紹介した「光健康床暖房『遠赤王』」になります。
6 床暖房は積極的に導入しよう!(さいごに)
温水式床暖房の種類やメリットについてご理解いただけましたでしょうか?
現在主流の温水式床暖房ですが、ガス式及びヒートポンプ式ともにメリットやデメリットがありますので、あなたに合った床暖房をご導入していただければと思います。
床暖房はエアコンやストーブと異なり、「乾燥しない」「ほこりが舞わない」「火が見えなくて安全」など暖房機器としては安全・安心の製品です。
ですが、初期費用やランニングコスト、温まりの遅さなどが原因でなかなか普及していません。今後は快適な暖房機器代表の床暖房を少しでも多くの方に広めていけるように頑張っていきたいです。
コメント