あなたはよく眠ることができていますか?厚生労働省の成人を対象にしたアンケートでは、現代人の5人に1人は「よく眠れていない」という結果があるほど、現代を生きる私たちにとって「不眠」は身近な問題になっています。ではそもそもどういった状態が「不眠」の状態なのでしょうか?この記事では不眠の定義と不眠症のタイプ。眠るための環境作りの方法などをお伝えします。
眠ることは生きていくうえで、とてもとても大切なことなので良質な睡眠を手に入れて日々の生活を輝かせましょう!
目次
1.不眠症の定義と4つのタイプ
ベットに入っても中々寝付けない、夜中に何度も目が覚めて眠った気がしない、睡眠時間は確保しているはずなのに疲れがとれないなど、不眠の状態とは「眠ろうとしているのに眠れないと感じること、または寝ているのに寝た気がしない状態のこと」です。眠れない状態にもいくつかの種類があり、おもに以下の4つのタイプがあります
①入眠困難・・・なかなか寝付けない
②中途覚醒・・・頻繁に夜間に目が覚める
③早期覚醒・・・朝早く目が覚めて再び寝付くことができない
④熟眠不全・・・十分な時間眠ったはずなのにすっきりしない
上の症状のどれかひとつでもあてはまれば「不眠」ということになります。
また、これらの症状は同時に現れることがあります。
2.不眠症の4つの要因
不眠症の原因は様々なことが考えられますが、おもに4つの要因があります。
これらの要因は一つだけが要因ではなく、要因が絡み合って不眠になっているケースもあります。
環境要因 | 時差がある場所、枕がかわる、暑さ寒さ、明るさのなど |
身体要因 | 加齢、痛み、かゆみ、頻尿など |
心の要因 | 悩み、イライラ、緊張状態によるストレス、睡眠に対する過度なこだわりなど |
生活習慣要因 |
アルコール、ニコチン、カフェインの摂取、薬の副作用、運動不足 |
3.快眠のために睡眠環境を整えよう
快適な睡眠を得るためには睡眠環境を整えることが大切です。具体的にいうと「室温」「湿度」「音」「光」が睡眠に影響を与える大きな環境要因です。
3-1 夏と冬の温度管理
「湿度」「室温」「音」「光」のうち睡眠にもっとも影響が大きいのは「湿度」と「室温」です。
夏場の高温多湿の時期に中々寝付けないのはそのためです。また、夏場と冬場では体が心地よいと感じる室温に差があります。
夏に眠るのに最適な室温は25度。冬は17~18度が目安です。ただ、室温の体感は個人差が大きいので、自分に最適な室温を見つけましょう。
3-2 静かな環境をつくる
騒音の多い場所での睡眠は眠りが浅くなります。睡眠中は寝室の壁のスイッチを切り替える程度の音でも睡眠を浅くします。テレビをつけっぱなしや音楽を流しっぱなしの就寝は眠りのためにはよくありません。静かすぎて眠れないという方は寝入るころにはTVや音楽プレイヤーをタイマーで切れるようにセットしておきましょう。
3-3 光環境に配慮する
光は活動モードへと導く交感神経の働きを活発にしたり血圧や体温を上昇させて体を目覚めさせる働きもあります。明るい光はメラトニンという眠りを引き起こすホルモンの分泌を抑制してしまいます。メラトニンは睡眠前から血中レベルが上昇し、夜間にその分泌が最高になります。
理想的には眠る時間の1~2時間前にはメラトニン分泌への影響が少ない150ルクス以下に照明を落とした状態ですごすのが理想です。150ルクスは豆電球よりもう少し明るいくらいの明るさです。
・・・とは言え、通常の室内照明は300~500ルクスなので150まで落とすのは難しいと思います。せめて寝る一時間前あたりからはやや暗い暖色系の照明を使うようにしましょう。
3-4 身体に合ったマットレスを選ぶ
私たちは通常一晩に20回程度の寝返りを繰り返しています。そのため、ベットは寝返りができる幅があること、そしてある程度反発力のある硬さが必要です。柔らかすぎて腰が沈んでしまうマットレスは避けたほうがよいでしょう。
マットレスは手で押したとき3センチ程度沈むくらいの硬さを目安にしてください。広さは両手を広げた長さが必要です。
4.不眠を解消する快眠ストレッチ
良い眠りを得るためには身体の緊張をほぐすことも大切です。この章では眠る前や空き時間に簡単にできる快眠ストレッチをご紹介します。自分の身体の柔軟性や体調に合わせて無理せずに行ってください。
行う時の注意点は
①自分の身体の硬さ、体力、体調などを考慮して無理せず行うこと
②はずみや反動をつけて行わないこと
③息を止めずに行うこと
④一つ一つの動作をゆっくり丁寧に行うこと
です。
腰回りをほぐすストレッチ
①仰向けになって両手で片方の足を抱えます
②足をできるだけ胸の方に引き寄せます。
③おしりのあたりが張った感じのまま10秒間静止します。
④反対側の足でも同じ動作をします。
⑤片足づつが終わったら両足を一緒に抱えて同じ動作をします。
ぜひ試してみてください。
5.まとめ
人間は本来、夜に眠って日中は活動するようにできています。
その「本来の眠り」がきちんと得られないのは大変辛いですよね。現代はいたるところに強い光があふれていたり、夜遅くまで起きざるを得ない環境だったり、寝る前にスマートフォンを見ている人も多いと思います。これらはすべて交感神経を優位にしてしまい、不眠症になりやすくなってしまう行為です。生活習慣すべてを今すぐかえるのは難しいかもしれませんが、この記事に書いてあることも試していただいて快適な快眠ライフにお役立てください。
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