「あ~、今日頭痛いな、仕事行きたくないな」
と思ったことはありませんか?私はあります。これが「飲みすぎによる二日酔い」など原因がはっきりわかっているものだったら心配無いですし、二日酔いは自業自得なので「あちゃ~」と思うくらいで済みますが(私はこのタイプの頭痛もよくあります)これが慢性頭痛となってくると話は違ってきます。
現在慢性頭痛の方は国内に4000万人居るとも言われています。つまり日本人の3~4人に一人は頭痛を抱えているということです。
私もそうですし、この記事を読んでいるあなたももしかしたら頭痛に悩まされているのかもしれないですね。
この記事では特に冷えと頭痛の関係を解説していきます。
目次
1.慢性頭痛には3種類ある
1-1 慢性頭痛には3つの種類がある
慢性頭痛とは強い頭痛が慢性的に繰り返されるもので、頭痛で悩んでいる方の多くはこの慢性頭痛だと考えられています。
偏頭痛(片頭痛)
頭痛が数時間から数日間続くもので、嘔吐や予兆を伴うこともあります。頭痛の30分から一時間前に目がチカチカするなどの予兆が表れることがあります。
緊張型頭痛
ストレスが原因となるもので「ストレス頭痛」と呼ばれます。精神的ストレスやデスクワークなどで同じ姿勢を取り続けることによって起こります。
群発頭痛
頭の片側だけ目の奥の辺りに激痛が起こり、目の充血涙や鼻水が止まらないという症状が1~2か月ほど毎日起こります。夜から明け方に起こることが多いとも言われています。
1-2 頭痛のメカニズム
偏頭痛
三叉神経から出る神経伝達物資が脳の血管が拡張し、その周囲が炎症を起こして頭痛が発生します。
緊張性頭痛
頭・肩・首の筋肉が緊張することで起こります。筋肉の緊張で血流が悪くなった結果、筋肉内に老廃物がたまり、その周囲の神経が刺激されて起こります。
群発頭痛
群発頭痛の原因はホルモン説、体内時計の乱れ説、遺伝子説などがありますがいまだに原因は解明されていません。群発頭痛は眼の奥にある海綿静脈洞という細かい静脈のネットワークが腫れることで起こります。
1-3 頭痛と冷えの関係
緊張性頭痛は肩や首の筋肉が固まって血流が悪くなって起こります。
そして偏頭痛の完全に正確な痛くなる仕組みは実はまだわかっていません。
ですが、偏頭痛の発作が起きる時脳内の血管はその症状が出始める直前にいったん縮んでその後に今度は通常より広がっているということがわかっています。
この原因については脳の血管と神経とホルモンが関与しているという話など諸説ありますが、偏頭痛は冷えからくるのではないかという医師もいます。
2.冷えは頭痛にどう影響するのか?
2-1 頭痛は身体の防御反応?
ご自身も頭痛で悩んでいらっしゃった内科医、米国栄養学博士の井奥昇志氏によると
偏頭痛は冷え=血液の滞り
が原因ではないかということをお話されています。井奥氏はご自身の著書『頭痛は防げる!』の中で以下のように書いていらっしゃいます。
身体が冷えて縮みきって滞った身体の血管。淀んだ血液の流れ。
それに身体のセンサーが反応して、今度は反動で血管が広がるのではないか。
そして、その反動で広がるのは、ずばり頭の血管限定なのではないか。
なぜなら身体の中で血液の滞りに対して一番守らなければならないところが脳だからです。
『頭痛は防げる!』 井奥昇志
血液が滞ると脳細胞は4分で死んでしまうと言われています。そして脳細胞はダメージを受けると二度と元には戻りません。近年の研究で新たに脳細胞ができるという研究もありますが、ダメージを受けた脳細胞は元には戻りません。
脳への血流が減ることで身体の防御反応として身体に回す分の血液も脳に回され、増えた血液によって脳の血管が拡張され、頭痛を引き起こす。
という事が井奥氏の話ですが、これは整合性が取れていると思います。
そしてこの血液の滞りは「冷え」と関係があります。
2-2 冷えるとどんな事が身体に起こるか
身体が冷えてしまうと血液の流れが滞ります。
そして身体が冷えてしまうと頭痛、肩こりなどの症状や、頻尿、夜眠ることができないなど様々な身体の不調とも関わってきます。具体的な症状が知りたい方は【冷え性なの?気になる32症状】現代生活に潜む5つの原因と対策の記事も参考になさってみてください。
血液は身体中を巡って細胞の隅々まで栄養を届け、老廃物を回収しています。その血液が滞ることで身体に悪影響が出るのは当然です。
先に紹介した井奥氏は自身の頭痛を冷えと関係があるのではないかと分析していらっしゃいます。
すなわち、身体が冷えてしまった事で血流が悪くなり、身体の「脳を守りたい」という反応を引き起こしてしまったと。それに気づいてからは偏頭痛発作がおきる前兆症状のようなものを感じたら身体を温めたり白湯を飲むようにしており、これによって発作を回避できるという事を実感として得ていらっしゃいます。
3 頭痛の防ぎ方
冷えや血液の滞りによって頭痛が引き起こされるのであればまずはそこを解消しなくてはいけません。
3-1 よく噛んで食べる
「え?そんなこと?」と思われるかもしれません。でもこれって大切なことで、噛む回数の理想は一口につき30回と言われています。
早食いをしてしまうと血糖値が十分に上がって満腹中枢で満腹を感じる前に食べ過ぎてしまいます。これは血液ドロドロ状態に繋がりますし、食べ過ぎてしまえばそれだけ胃腸に負担がかかり、消化吸収するために血流も胃腸に多く回さざるを得なくなります。体内の血液の総量は決まっていますから、どこかに多く流れれればどこかが少なくなるのは当然ですね。
3-2 食べ物に気を付ける
私達の身体は私達が食べたものでできているので「食べ物に気を付ける」は当然と言えば当然の事なのですが、どんな風に気を付けたらいいのでしょうか?
トランス脂肪酸を避ける
トランス脂肪酸とは油の加工を行う時に出てくる危険な油の事です。悪玉コレステロールを増やす、動脈硬化を助長すると言われており、世界的に注意が呼びかけられています。
マーガリン、ショートニング、加工油脂などと書いてある食品は避けた方がいいでしょう。
ミネラルを適切に摂る
ミネラルは身体の中で作られない成分なので意識して取り入れなければいけないものです。
亜鉛が不足すれば味覚障害になりますし、鉄が不足すれば貧血になります。そしてマグネシウムが不足すると体内の神経伝達物質の放出と血管の収縮に影響が及び、頭痛が起きるという話もあります。
マグネシウムは根菜類、にがりなどの自然塩、サプリメントなどで摂ることができます。
3-3 身体を温める
頭痛は冷えてしまった身体の防御反応と考えると、身体を冷やさなければ頭痛は避けられるということです。
ではどうやって身体を温めたらいいのでしょうか?
服装・下着をきつくないものにする
身体を必要以上に締め付けてしまうと、それによって皮膚、胃腸から内臓までの毛細血管も当然締め付けられます。締め付けられるという事はそれによって血流も悪くなりますので身体を冷やすことに繋がります。
スタイルを気にしてウエストを締めすぎていませんか?人によってはネクタイの締め付けが原因で頭痛が起こることもありますので締め付けを甘く見てはいけません。
加熱乾燥生姜を撮る
身体を温める系の話で温める食材としていつも出てくる生姜。それだけ温め効果が高いという事ですね。
生の生姜にはジンゲロールという辛味成分が含まれ、身体の表面の血管を広げます。ですが、これは身体の表面だけなので結果として熱を逃がしてしまいます。一時的にポカポカしても芯までは温まりません。
ですが生の生姜を加熱してさらに乾燥させるとジンゲロールはショウガオールという成分になります。このショウガオールは身体の内部の血管を拡げ、芯を温めてくれます。
乾燥生姜はジンゲロールとショウガオールで中と外から身体を温める死角なしのオールマィテイー温め食材と言えるでしょう。
実際に身体を温める
冷やしていけないというのであれば実際に身体を温めてしまうのが一番の解決法です。寒いと感じていなくても身体はかなり冷えているということもよくある話です。現代はエアコンなどで気づかずに足が冷えているということもあるので注意が必要です。
身体を温めるグッズや方法などについては【温活グッズ決定版!】体温管理指導士おすすめの温活グッズと使い方
やむくみとは老廃物の蓄積|温活が全てを解決!などの記事も参考になさってください。
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