「高齢者になったら、医療費は減る!」そんな時代は終わります!
みなさんは、現在の日本の医療費制度を、どのくらい理解していますか?
高齢者の医療費、何割を負担するのかすぐに答えられますか?
「だいたい1割負担でしょ?」などと思っていませんか?
さらに今後、医療費がどうなっていくのか、しっかり把握していますか?
医療費と無関係の人なんて、いませんよね。
歳を取らない人間がいないように、一度も病気にならない人なんていません。
本記事では「高齢者の医療費って今はどうなっているの?今後はどうなっていくの?」という疑問に解決すべく、以下のような点を中心としたご説明をしていきます。
- 現在の医療費の制度について
- 今後考えられる制度の改正
- 医療費の節約方法
- そのために必要なこと
実は、高齢者であっても、今までと同じように医療費を負担しなければならない時代は、もうすぐそこまで来ています。
そんな時代に備えて、私達個人に出来ることなんでしょう?
単純ですが、それは「健康でいること」ではないですか?
私は、その鍵を握るのが「血液」であると考えます。
本記事が、皆さんも健康への意識を高め、金銭的にも精神的にも余裕を持った老後送るための、第一歩となれることを願います。
老後の備えは“身体”から!身体の備えは“読んで”から!
目次
1 現在の医療制度は?
先々の話をする前に、現在の医療費制度についてご説明します。
医療費の自己負担割合について
では現在の医療費の自己負担額は、各年代どのくらい支払うのでしょうか?
年代ごとの割合は、以下のとおりです。
- 75歳以上→1割負担(後期高齢医療保険へと切り替わる)
- 70〜74歳→2割負担
- 70歳未満→3割負担
- 6歳未満(義務教育就学前)→2割負担
2017年春までは、このようになっていました。
しかし2017年夏から、ここに新たな項目が追加されました。
「年齢関係なく、現役並みの所得者は3割負担」となりました。
「現役」というのは、税金を現役で支払っている世代ということです。
ちなみに現役並みの収入とは、基本的に「年収370万円以上」となっています。
高額療養費制度
「高額療養費制度」とは家計に対して、医療費の自己負担額が荷重にならないように、月ごとの自己負担限度額を超える部分について、事後的に保険者から「償還払い(※)」されるシステムのことです。
ちなみに「自己負担額」は被保険者の収入によって、設定されています。
※一旦は被保険者が、医療機関にその額を支払い、その後、行政に申請を行うことで、差額分を返金してもらうこと。(分かりやすく言うと「立て替え」のようなもの)
もっと分かりやすくご説明します。
いくら3割負担と言っても、手術や入院などとなると、やはり医療費はそれなりに高額になってしまいます。
もしその医療費が家計を圧迫するようになれば、所得が少ない者などは、不調や怪我をしたときにも、すぐに病院へ行くことができなくなってしまいます。
なので、その人の所得によって「自己負担限度額」を定め、高額になってしまっても限度額以上を支払わなくても良いということにしています。
(あくまでも、その月の医療費の総額なため、同一の医療機関でなくても良い)
支給の仕組み(手続きについて)
「ハマちゃん画像」
上記は、簡単に支給までの流れを図で表したのもになります。
この様に「協会けんぽ支部」へ申請し、払い戻しをしてもらいます。
しかし、ここで注意しなければならないのが「払い戻しまでの期間」です。
払い戻しは、医療機関から提出される明細書の審査を経て行われます。
そのため実際に、お金が返ってくるまでには、3ヶ月以上かかってしまいます。
経済状況は厳しく、さらにその後の通院などの費用も必要となっている状況では、一刻も早く払い戻しがされないと困るという人もいるでしょう。
そんな場合には、「高額医療費支給見込貸付制度」というものがあります。
この制度は、支払った医療費が払い戻されるまでの間、医療費に充てる資金を無利子で貸し付けてくれるというものです。
貸付額は「高額療養費貸付制度」の8割相当です。
(詳しくは「協会けんぽ支部」へお問い合わせください。)
高額介護合算療養制度
「高額介護合算療養制度」とは、1年間(毎年8/1〜翌年7/31)の医療保険と、介護保険における自己負担の合算額が著しく高額になる場合に、基準額を超えた金額を払い戻すことで負担を軽減する仕組みです。
このときの基準額は、被保険者の負担能力に応じて、細かく設定しています。
おおよその基準額の、70歳未満の例は以下のとおりです。
- 年収1160万〜→212万
- 年収770〜1160万→141万
- 年収370〜770万→67万
- 〜370万→60万
- 市町村民税世帯非課税/年金収入80万円以下→34万
支給の仕組み(手続きについて)
「ハマちゃん画像」
まず初めに、①市町村の「介護保険者」へ申請を出します。
そして、②介護保険者から「介護自己負担額証明書」を発行してもらい、③今度はそれを添付した申請書を「医療保険者」へ提出します。
あとは、介護保険者・医療保険者のそれぞれから払い戻し額の支給を待ちます。
その間に、医療保険者は介護保険者に④支給額の連絡をします。
その後、⑤払い戻し資金が支給されます。
“東京都の子どもの医療費”
同じ日本でも、地域によって子どもの医療費には差があります。
ここでは東京都の子どもの医療制度について、お話します。
東京都の場合、基本的に未就学児(6歳未満)については、通院・入院費のいずれも助成されます。
さらに、23区は、中学卒業(義務教育就学児)までは、入院時の差額のベッド代・通院時(1回200円)以外に自己負担するものはありません。
これに加えて自治体の助成もあるため、実質中学卒業まで医療費はゼロということになります。
北区、千代田区は更に手厚い支援を行っており、北区では18歳までの子どもには、入院費を助成。千代田区は高校生に対し、通院・入院ともに助成しています。
2 負担額は確実に増加する!
上記までが、現在の医療制度についてです。
ここからは少し未来のお話をしていきます。
まず昨年は、現役並みの所得がある高齢者が、自己負担額が3割となりました。
では今後、日本の医療費制度はどうなるのでしょうか?
社会保障費と財政
政府の方針では現在、以下の2つのことが検討されています。
- 75歳以上が加入する、後期高齢医療保険での様々な「軽減特例」の見直し
- 介護保険サービスの自己負担額の増加(2018年予定)
なぜ医療費の自己負担は、年々増加していくのでしょうか?
それは急激な高齢化によって、医療費を始めとする社会保障費が増大し続けていることにあります。
毎年1兆円規模で増え続けており、これが財政を圧迫し、様々な見直しを余儀なくしています。
増大を続ける社会保障費を、税金と負債を増やすことでなんとか賄っているのが、我が国の現状です。
止まらない少子高齢化
医療の自己負担額増加の、根本的な原因は「少子高齢化」になります。
(少子高齢化だけが原因ではありませんが。)
しかし、この少子高齢化が止まる見込みはありません。
出生率は下降を続け、高齢者は増え続けています。
1950年には、1人の高齢者の医療費を12.1人の現役世代で支えていました。
しかし現在では、2012年には2.6人で1人の高齢者を支えており、2060年には1.3人で支えていかなければなりません。
更に深刻化した場合、1.0人以下になってしまうことも、十分に考えられます。
そうなった場合、現役世代の税金では全く補えなくなります。
また、2025年には「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者となります。
高齢になれば当然、病気や要介護のリスクは高まり、医療費が必要です。
政府としては、この「団塊の世代」が70歳以上になる2020年までに、医療・介護制度改革を進めることを、目標としています。
3 自分の身は自分で守る
では今後、益々増えていく医療費の自己負担額の増加問題。
残念ながら、これを食い止めるには非常に時間がかかりそうです。
女性の社会進出に伴い、出生率は下がっていきますが、これを昔のように戻すことはもはや不可能でしょう。
であれば、女性が働きながらも安心して子育てが出来る社会にしていくことが必要ですが、皆さんもお分かりなように、いくら制度上そういった支援があったとしても、実社会や会社に浸透していくのは時間がかかります。
改革をただ待つよりも、一人一人が出来ることをするべきだと感じます。
健康でいることが何よりの節約
当たり前のことですが、健康でいれば医療費はそれほどかかりません。
(健康診断などは定期的にいくべきですが。)
今後益々、健康でいることが一番の節約となる時代へと向かっていきます。
しかし健康な身体とは、今日明日で手に入るものではありません。
長年の積み重ねによって生活習慣病になります。
つまりそれらの病気を防ぐには、長年気を付け続けなければならないということです。
そのように聞くと、なんだか一生不自由になる気がしてしまいますが、何もかもを徹底的に気をつけなければならないというわけではありません。
必要以上に神経質になり、気をつけすぎることもかえってストレスとなります。
なので、ポイントを抑えた上で、あまり雁字搦めにならず、適度に自由であることをおすすめします。
4 健康への第一歩は「血液」
では、上記の「ポイント」とは何でしょうか?
私はこれは「血液」だと考えています。
ここでいう血液には、「血流・血液の質・血管の強度」などが含まれています。
言うまでもありませんが、血液とは、人の体を作る基礎となる栄養素を、体中に運ぶ役割りをしています。
そして血流は栄養を運ぶスピード、血液の質は栄養素の質(材料の質)、血管は道であり、どれも欠けてはならないということは、皆さんにもお分かりでしょう。
ではそのために、私達は何をするべきなのでしょう?
血流をよくする
血流をよくするために重要なことは「身体を温めること」です。
具体的には以下のとおりです。
- 入浴(40℃前後)
- こまめな体温調節
- 適度な運動
- にんにく、生姜など身体を温める食品
人の体は私達が思っているよりも冷えやすく、気をつけていないとすぐに冷えてしまいます。
また、冷えの原因となるものも、私達が思っているよりも、ずっと生活の中に多く潜んでいます。
血液の質を上げる
血液の質を最も簡単に上げる方法は「食事」であり、特に「糖質」の摂り方には十分に注意が必要です。
血液中に余った糖は、やがて中性脂肪へと変化します。
そして、分解されてコレステロールとなってしまうのです。
コレステロールには「LDL」と「HDL」の2種類があります。
「HDL」には余分なコレステロールを回収する役割りがあり、そしてこの余分なコレステロールというのが「LDL」です。
質の悪い血液とは、「LDLコレステロール」が多い血液のことを指します。
LDLコレステロールを減らし、HDLコレステロールを増やすには以下のような食品を積極的に摂取するようにしましょう。
- ゴマ(血液をドロドロにする活性酸素の増加を抑える)
- 野菜(ビタミン、ミネラル、食物繊維などが豊富)
- 青魚(DHA・EPAが血中の余分なLDLコレステロールを減らす)
血管を強くする
血管自体にも様々なリスクがあります。
- 硬くなる
- 詰まる
- 切れる
- 避ける
以上のリスクが考えられます。
「血管を強くすること」において重要な点は「減塩」することです。
塩分そのものも、血管を傷める原因となりますが、塩分の摂りすぎで血圧が上げると、内皮細胞が傷つき、機能が低下します。
なので以下のようなことは、できるだけ避けるようにしましょう。
- 塩、醤油、味噌、ソース、ドレッシング等の調味料
- 肉の加工品(ハムやベーコン等)
- 練り製品(かまぼこ等)
- 塩蔵貧(たらこ等)
- 干物
- 漬物
また、既に体内に蓄積されてしまっている塩分を排出する食品には以下のようなものがあります。
- 大豆製品
- 海藻類
- モロヘイヤ
これらの食品は、家庭でも頻繁に摂取することをオススメします。
6 最後に
いかかでしたか?
医療費の自己負担額増加問題は、年々深刻化していますが、全ては健康であればあまり問題ではないことです。
そしてそれには「血流・血液の質・血管の強さ」などを総合した「血液」を改善し、保っていくことが必要です。
老後の備えは“身体”から!身体の備えは“今”から!
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