目に疲れを感じたことがありますか?
朝起きた時、その疲れはちゃんと取れていますか?
もし、その疲れが残っていたら、それは眼精疲労かもしれません。
眼精疲労は、目の疲れに留まらず、首や肩のコリ、さらには痛みにも繋がっていきます。
パソコンやスマートフォンに囲まれた現代、眼精疲労にならないためにどうしたら良いのでしょうか?
目次
1.目の疲れと眼精疲労
1-1 目に疲れを感じる
現代、私たちは全情報の約80%を目から取り入れているとされています。IT社会の到来とともに、さらにそのパーセンテージは上昇しているとも言われています。
それほど私たちの目は酷使され、とても疲れており、疲れを自覚している方が多くいるのです。
こめかみを抑えたり、少しの間目を閉じたり、、、
自然と目を回復させようとしますが、なかなか疲れが取れず、翌朝まで引きずってしまっていませんか?
疲れをそのままにしてしまうと、肩こりや首コリなど全身に不調が広がってしまいます。
1-2 目の疲れから全身に不調がでる(眼精疲労)
全身からみると、小さな2つの目。
しかし、目を動かしているのも筋肉。そしてすべての筋肉には連動性があります。その為、目の疲れから全身に症状が出てしまう事があるのです。
もちろんその逆もあり、精神的ストレスや骨盤・脊椎のゆがみ、頭痛、肩こり・首のコリ、腕の痛みなどは、眼疲労や眼精疲労と密接に関係していると言われています。
上記のような不調がいつまでも続くようであれば、眼精疲労が疑われます。
2.どんな症状がでるの?
では、疲れ目が進んでしまうと、どんな症状が出てくるのでしょうか?
目の不調はもちろん、神経症状にまで発展する場合も少なくないようです。
2-1 目の痛みやドライアイ
目に出る症状にも、いろいろなものがあります。
例えば、目がショボショボしたり、夕方になると目がかすんだり、近くや遠くにピントを合わせにくくなったりします。
また、目の充血や目の奥の痛み、ドライアイなどが多いと言われています。
ドライアイは、目の表面を保護している涙の量が減ったり、成分が変化し、角膜等などが傷つきやすくなっている状態を言います。
2-2 肩こり、首こり
目から近い部分では、肩こりや首のこり、頭痛があげられます。
目の疲れは、目を酷使したために目を動かす筋肉が緊張したり凝ったりしている状態です。
全身の筋肉は連動しています。そのため、肩や首の筋肉にまで影響を及ぼすことがあるのです。
日本では昔から「肩こり」はスタンダードな悩み。目の疲れの初期でも、目の疲れと気づかずに肩が凝ってつらいと感じている方もいらっしゃるようです。
逆に欧米では「肩こり」の概念がなく、同じ疲れでも「眼精疲労」だと感じるようです。映画などで疲れを表すとき、目を抑えている場面を目にしたことがありませんか?
なぜそういった違いが出てしまうのでしょうか?
実は肩から上の部分では、明確にどこが痛いのか?どこに疲れを感じるか?がなかなかわからず、育ってきた環境や知識の中で判断しているんだとか。
そういった所からも、私たちの感じる目の疲れや肩こりは密接な関係があると感じます。
2-3 腰痛、腕の痛み
目から肩に降りた筋肉の緊張は、やがては体のゆがみまで引き起こす事があります。
それが、目からは離れている腰や、腕の痛みを引き起こす事となります。
よく、腰痛がどうしても治らないというお話を聞く事があります。全身のどの部分からくる腰の痛みなのかが突き止められずなかなか治療の効果を得られないという事があるそうです。
一見すると目の疲れとは関係のいものと思われがちですが、実は目の疲れが原因となっている場合も少なくないようです。
2-4 ウツ症状など神経症状
ドライアイや、首・肩のコリなどの不快症状が複合して現れても、忙しさなどで疲れを放置し我慢を続ければ、精神的ストレスは次第に蓄積されていきます。
そしてついにはウツ症状などの神経症状として現れてきてしまうのです。
目の疲れが原因で、吐き気・胃痛・不眠・イライラ。集中力の低下や全身の倦怠感など、軽いうつ状態に陥る事も少なくありません。
2-5 仮性近視(近視の原因)
目が疲れる原因の一つに、パソコンやスマートフォンを長時間見続ける事があります。
一点を集中して見続けてしまうと、目のレンズの役目をする水晶体を厚くしたり薄くしたりする毛様体筋がこりこりに凝ってしまい、それが原因で仮性近視になってしまいます。
まだ仮性近視の状態であれば、毛様体筋の緊張をとり、本来の機能を回復させれば治りますが、すぐに矯正してしまったり、放置しているといわゆる近視となってしまいます。
現代のようなIT社会では、パソコン・タブレット・スマートフォンからは離れる事はできません。
しかし、それらを凝視する生活を続けていれば目は疲れてしまいます。
肩こりや、腰痛など上記にあげたような不調に悩まされていませんか?その不調はもしかしたら目の疲れからきているのかもしれません。
VDT症候群とは、パソコンなどのディスプレイ作業をする中で現れる不快症状や不調の総称です。長時間パソコンやスマートフォンなどのディスプレイを見続ける事で目が疲れ、眼疲労や眼精疲労に繋がると言われています。そのため、目について書かれている文献でも、多くVDT症候群が紹介されています。
平成15年、厚生労働省が実施した調査があります。
【平成15年 技術革新と労働に関する実態調査】
※VDT作業における身体的な疲労や症状の内容別労働者割合(複数回答)
これは、コンピューター機器を使用している労働者に、身体的な疲労や症状があるか?をアンケートしたものです。結果を見ると、ほとんどの方が目の疲れや、首・肩の疲れを感じています。
現代の働いている人々がどれだけ目を酷使し、目の疲れを自覚しているかが分かりますね。
3.深刻な症状になる前に
肩こりや腰痛など、なかなか改善されない痛みに悩まされているとき、だるさや倦怠感・無力感に押しつぶされそうになってしまうとき。もしかしたらその原因は目にあるのかもしれません。
毎日毎日頑張っている目も、大事にしてあげたいものです^^
今回は目がすっきるするケア方法を少しご紹介したいと思います。
3-1 目の疲れのケア
3-1-1 まずは温めて
まず基本となるのが、温める事です。湯船に浸かり、身体を温める事で身体の疲れ(筋肉疲労)が軽減しますよね。目も身体と同じ、筋が凝っているのですから温める事からはじめます。温める事で疲れが軽減します。
濡らしたタオルをレンジで温めます。最初は1分ほどからはじめ、自分で丁度いい熱さに調節してください。
※取り出すときは熱くなっている可能性がありますので十分に火傷に注意してください。
できた蒸しタオルを目に数分置きます。
3-1-2 目のほぐし体操
目を温めたら、周辺をほぐします。
顔は正面に向けたまま、眼球だけを動かしていきます。
1.思いっきり上を見ます
2.思いっきり下を見ます
3.思いっきり左を見ます
4.思いっきり右を見ます
5.右に5回、左に5回ぐるりと回します
3-1-3 ツボを押す
首の後ろ、生え際あたりの左右にあるクボみを「風地」と言います。
両手の中指を使い、グイグイっと押し込みます。
リズミカルに30回ほど押してみましょう。
4.最後に
私たちの身体は、すべて繋がっています。
歪みや、栄養不足や、冷えや、疲れなどから少しずつ不調が現れ、重症化する事があります。忙しい生活の中で、おろそかになりがちですが、自分の身体を大切にしてあげる事が、さまざまな不調から自分を守るすべなのかもしれません。
仕事も大切ですが、合間合間で目を休ませてあげてくださいね。
ありがとうございました。
コメント