「冷え性」・・・よく聞く単語ですが、
実際どうしたら治るのでしょう?
「冷え体質だから」と諦めている方もいるかもしれません。
ですが、冷え性は日常生活に気をつければ
治すことができます。
ぜひこの記事でご紹介することを試してみてください。
目次
1 冷え体質になる人の習慣
現代は24時間のコンビニがあったり
冷蔵庫を開けば冷たい飲み物が
すぐ飲めるなど
便利な世の中になっています。
ですが、その便利な生活が「冷え」の原因になっているのです。
1-1 身体の外と中から冷える
身体の外からの冷えの代表例は冷房です。
夏は汗をかき、毛穴も広がっています。
汗をかくと気化熱で身体が冷えやすくなります。
そこに冷気が直撃すると身体は熱を奪われ、
冷えがどんどん入り込んでしまいます。
中からの冷えは食べ物や飲み物など
口から入ってくる冷えです。
現代では飲み物は冷蔵庫で4~5度くらいに
冷やして飲むのが普通です。
これが「中から」身体を冷やしてしまう
原因になります。
また、ダイエットや甘いもの(砂糖)なども
冷えの原因となります。
1-2 「冷え体質」の人の習慣
冷え性は生活習慣の積み重ねで発生しています。
下記に思い当たるとことはありませんか?
・入浴は面倒だからシャワーですます
・冬でもビール派。冷たいものをよく飲む
・甘いものが好き
・サラダなど生野菜をよく食べる
これらはあなたの身体を冷やす原因になっています。
1-3 内臓が冷えているから冷える
冷えているのは内臓
人間は「恒温動物」です。
そのため体内の温度を
一定に保つ必要があります。
しかし、生活環境や食生活、
運動不足などにより
血行が悪くなると心臓から遠い手足が冷えます。
さらに冷えが進行して内臓まで冷えてくると
身体は内臓を守るために
血を内臓の方に集中させるようになります。
結果として、さらに手足に血液が
いかなくなり、冷えてしまいます。
手足が冷たいからといって
そこだけ温めていても
内臓の冷えを治さなければ冷え性は改善しません。
熱が作られていないので冷える
冷えるのは体内の熱を作る力が
落ちているからです。
体内のどこで熱が作られているかというと
一番は筋肉、二番目は肝臓です。
一日の基礎代謝の割合で言うと
筋肉は約38%、肝臓は約12%です。
筋肉量が減ると熱を作る部分が
少なくなるので冷えやすくなります。
筋肉量が多い男性より少ない女性のほうに
冷え性が多いのはこのためです。
無理なダイエットや加齢によって
筋肉量が減ってしまうと
それだけ冷えやすい身体になります。
1-4 気をつけて!身体を冷やす飲み物
温かい食べ物、飲み物だからといって
必ずしも身体を温めてくれるとは限りません!
中にはかえって身体を冷やしてしまうものもあります。
摂り過ぎないように気をつけましょう。
・コーヒー
基本的に「暖かい土地で育ったものは
身体を冷やす効果がある」
といわれています。
コーヒーの原産地は南米などの温かい場所。
たとえホットで飲んだとしても
身体は冷えてしまいます。
・ミントティー
ミントは発汗によって熱を
身体の外に排出する効果があります。
その効果が高いため、
温まりたいときはオススメできません。
・牛乳
ホットミルクはいかにも身体があたたまりそうですが、
実は牛乳には冷えとり効果はありません。
ホットミルクの場合は紅茶や
シナモンなどをプラスして
身体を温めるのがオススメです。
2 冷え体質を改善する
冷え性を治すには筋肉をつけて
しっかり熱を作ることができる身体に
しなくてはなりません。
具体的にどんな運動をしたらいいのかを
ご紹介します。
2-1 生活の中に有酸素運動を取り入れる
・ウォーキング
肩の力を抜き、腕を大きく振る。
歩幅はいつもより靴一足分ほど広くし、
つま先をあげてかかとから着地する。
少し息が切れて「ややきつい」と
感じる程度の速さで1日30分以上行うのが効果的です。
・ベンチステップ運動
高さ20センチほどの台で行う。
①台の上に右足を乗せる
②左足も乗せて台の上に立つ
③右足を台からおろす
④左足をおろす
上記を1サイクルとして
1分間20サイクルほどの速さで毎日行う。
1日30分行うのが目標。
2-2 呼吸を意識する
「腹式呼吸」って聞いたことありますか?
通常私たちが行っているのは
「胸式呼吸」という
胸で呼吸する方法ですが、
腹式呼吸は横隔膜の上げ下げにより
肺を収縮させ呼吸を行うものです。
この「腹式呼吸」は冷え性対策に
有効なのです。
意識して腹式呼吸を行うことで、
横隔膜をよりいっそう下げ
酸素をたくさん取り込むことができるようになります。
そうすると新陳代謝が促され、
体温の上昇もしやすくなります。
“簡単な腹式呼吸の行い方”
-
- 仰向けに寝転がる
- おへそのあたりを凹ますイメージで空気を吐ききる
- ゆっくり、深く息をすう
ポイントはお腹の動きを意識することです。
呼吸が深くなると自律神経も整います。
自律神経は血管を収縮・拡張させたり
汗をかくという機能をつかさどっていますので
呼吸を整えて自律神経を整えることで
循環系の機能もうまく働くようになります。
2-3 しっかり眠るために大切な3つのこと
私たち人間は「昼行性生物」です。
現代人は夜更かしを
しすぎる傾向にありますが、
これは「冷えてしまう」習慣です。
「シンデレラタイム」という言葉を
聞いたことはありませんか?
夜の10時から深夜2時までに寝ることで、
成長ホルモンがたくさん出て
身体の調子を整えたり、
お肌のハリなどにも関係してくる時間、
と言われています。
ですが、近年の研究では
「何時に寝るか」よりも
「眠り始めの3時間」が大事
ということがわかってきています。
眠り始めの3時間を充実させることが
冷え性改善の近道です。
下記しっかり眠るために大切な3つのこと
を参考になさってみてください。
Ⅰ 食事は就寝2時間前までに
食後2時間くらいは消化のために
胃腸が活発に動いています。
食べてからすぐに寝てしまうと
まだ内臓は働いていますので
眠りが浅くなってしまいます。
Ⅱ ぬるめのお風呂にゆっくりつかる
体温は日中は高く、夜間は低くなるようにできています。
寝ているときに
体温が上手く下がりきらないと
眠りが浅くなり快眠の妨げになります。
また、眠気は身体の深部体温と表面の
体温差でおこってきますので、
ぬるめのお風呂につかって
全身を温めることでスムーズに
眠りに入れるようになります。
Ⅲ 眠る一時間前にはTVやスマホを消す
もしかしたら現代人には
これが一番難しいかもしれませんね。
TVやスマホから発せられる光は思いのほか強く、
脳を覚醒させてしまいます。
眠る一時間前には消すようにして
脳をリラックスさせてあげましょう。
3 内臓を温めて冷えを撃退!
内臓が冷えているのでそこを守るために
血液が内臓に優先的に送られ、
結果として手足に血液が運ばれにくくなる
ということを1章でご説明しました。
ということは、内臓の温度があがれば
手足にまわる血液も多くなりますし、
内臓が活発に動くようになるので代謝もあがります。
この章では身体を中から温める方法をご紹介します。
3-1 カイロで温める方法
現在は「カイロ」という手軽に温められる手段があります。
これを利用しない手はありません。
お奨めなのは「貼るタイプ」のカイロ。
温めたいところに貼って
今日から身体の冷えを撃退しましょう!レッツ温活!
3-1-1 温めるのに効果的な3つの場所
カイロが温かいからといって
ただ無闇に貼ればいいというものではありません。
「貼るのに効果的な場所」があります。
血液が集中している場所を温めて、
効果的に血液が体内に
循環するようにしましょう。
貼るタイミングは
「冷えているな」「ちょっと身体の調子が優れないな」
と思うとき。
冷え性の自覚がある方は毎日行うとベストです。
貼る時間は汗をかかない程度。
「暑いな」と思うようだったら
その時点でやめていただいて構いません。
1.仙骨
「仙骨」とは脊椎の直下にある三角形の骨です。
尾てい骨の少し上の部分です。
仙骨の少し前に子宮があるため、
特に女性は仙骨が冷えると子宮も冷えてしまいます。
また、人間の身体はお腹側に脂肪があるため
お腹側から温めるより、
仙骨のある背中側から温めたほうが
効率よく温まります。
生理痛などでお悩みの方は
温めると痛みが軽減するという
報告もありますので
仙骨を温めてみてください。
2.丹田
おへその5センチほど下には
「丹田」と言われるツボがあります。
おへその位置からだいたい指三本分下
と覚えてください。
この丹田は「身体の幹」とも言われ、
昔から大事にされてきたツボでもあります。
お腹にカイロを貼るのであれば、
丹田に貼ったほうが
より効果的にお腹まわりを温めることができます。
ここを温めると内臓が温まることに
繋がりますので、
便秘の改善にも効果があります。
3.肝臓
「え?肝臓?」と思われるかもしれませんが
実は肝臓には全身の血液の三分の一が
集まっているのです。
肝臓の役割は基礎代謝や
胆汁の生成など多岐にわたり、
その分エネルギーも必要とするので、
血液が多く使われます。
たくさんの血液が集まっている肝臓を
温めれば効果的に全身を温めることができます。
肝臓の位置は右腹の肋骨の骨の下です。
ここを温めると二日酔いにも効果的なので
試してみてください。
3-2 食事で「冷え体質」を改善
私たちの身体は食べたものでできています。
当たり前のことですが、
ついつい忘れがちになってしまいますよね。
食べ物を食べないと私たちは生きていけません。
ならば食べ物から変えていけば
「冷え」を撃退することも可能です!
3-2-1 普段の食生活で気をつける2つのこと
飲み物は常温で
飲み物は年間を通して
井戸水くらいの冷たさ(14~15度)が
身体に入ってよい最低の温度だとされています。
冷たいものより常温のものや
温かいものを意識して飲むようにしましょう。
生野菜より温野菜
サラダなど生野菜をよく食べている方、
生は身体を冷やす食べ方ですし、
サラダに使われがちなレタス、トマト、キュウリなどは
身体を冷やす食材です。
野菜はなるべく温野菜で、
根菜類を摂るように心がけましょう。
3-2-2 温まる飲み物を積極的に飲む
ココア
ココアには「テオブロミン」という
栄養素が入っていて、
この栄養素には血管を拡張させて
血流を良くする働きがあります。
そのため身体が温まりやすくなります。
また、「カカオポリフェノール」は
抗酸化作用があるため自然免疫力を高めてくれます。
ショウガ
ショウガは漢方薬の7割に使われているほど
身体を温めるのに効果がある食材といわれています。
「ショウガオール」という成分が
血行を良くし、身体を温めてくれます。
ショウガやココアの効果は
一時的なものですが、習慣化することで
温まりやすい身体になっていきます。
意識的に取り入れていくようにしましょう。
“冷えが治ると美肌や妊活にも効果的!”
-
冷え性の人は一般に寝付きにくいといわれています。
通常は日中活動しているときは体温が上がり
夜になると身体にたまった熱を
下げるために末梢の血管を広げて血流を良くし
熱を放出します。
この体温の変動によって眠気がおこり
自然に深い眠りにつくというメカニズムになっています。
しかし、冷え性の人は日中も
あまり体温が上がらないために
このメカニズムが上手く働かず
寝つきにくくなってしまいます。
冷え性を改善すればスムーズに
深い眠りに入れるようになりますので
睡眠の質が上がります。
睡眠の質が上がるということは
自分の免疫機能や身体の修復機能が
しっかり働くということなので
肌のターンオーバーがしっかり行われ
お肌のくすみやクマが無くなることに繋がります。
また、女性はよく「下半身を冷やしてはいけない」
といわれます。
下半身が冷え、血行不良がおこると
子宮の働きが悪くなり女性ホルモンが上手く分泌されず、
卵巣機能の低下や排卵障害、着床障害に繋がっていきます。
子宮を温めて本来の働きを促すことで
婦人科系のお悩みが軽減されたり、妊活にも役にたちます。
まとめ
人間の理想の体温は
36.5度以上といわれています。
その体温だと、身体の免疫機能は
正常に働き病気になりにくくなり
代謝も上がりますので
疲れにくくなったり
やる気がでてきます。
美肌になったり婦人科系のお悩みが
軽減されたという話もあります。
「冷え」を撃退するのはいいことづくめ!
あなたも今日から
「温める活動」=「温活」を始めましょう!
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